小児歯科とは、子どもの成長過程において、むし歯の予防や治療を行います。年齢に特別な定めはありませんが、基本的には0歳児から15歳児くらいまでを対象としています。 小児歯科では、単にむし歯の治療を行うだけでなく、歯磨きの指導や定期検査などを継続的に行いお子さまのお口の健康をトータルでケアすることを目的としています。 お子さまの顎や歯は日々成長し変化しますので、それにあわせたむし歯予防や治療、歯周病(歯ぐきの炎症)予防、そして歯並びやかみ合わせの治療を通して、健やかなお口の環境をサポートします。
小さいお子さまは歯医者さんを怖がるものです。当院ではお子さまが不安を感じないような優しい対応を心がけていますが、それでも治療を嫌がって泣いてしまうお子さまには、保護者の方と相談の上で何もせずにお帰りいただくこともあります。
「忙しい中でせっかく時間を取って連れてきたのに」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、その状態で治療をすればお子さまの恐怖心をあおり、歯医者嫌いになってしまうことがあります。
緊急性がないのであれば、押さえつけてでも無理やり治療するのではなく、お子さま本人の人格を尊重して「今日はやめておく」という判断をすることも大切です。お子さまのペースで治療することで多くのお子さまは心を開き、治療に協力してくれるようになります。保護者の方と一緒にお子さまの成長を見守っていきたいというのが当院の考えです。
毎日歯みがきをしていても、きちんと歯の汚れ(プラーク)を落とすには正しい歯の磨き方を覚えなければいけません。 子どもの場合、その技術が未熟なため磨き残しがでてしまい、むし歯の原因となってしまいます。特に歯ブラシの届きにくい奥歯や歯と歯ぐきの境目、歯の隙間などはむし歯になりやすい場所といえます。
乳歯は永久歯の比べエナメル質や象牙質が半分ほどの厚みしかありません。そのため、むし歯菌による浸食が大人よりも早く、むし歯が進行しやすいという特徴があります。さらに、エナメル質や象牙質の薄さに反して、乳歯の神経は大きく、むし歯が神経まで進行しやすくなっています。これは、乳歯が永久歯と生え変わる際に、乳歯の根を溶かすという性質があるためです。
乳歯は永久歯と比べ溝が多く深いためカスが溜まりやすく、磨き残しが多くでてしまうため、むし歯菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。また、生えたばかりの永久歯も未成熟で歯の表面が粗く汚れが付きやすいため注意が必要です。 乳歯の虫歯は黒でなく白い 歯に斑点があったり、透明感がなくなったりするのは初期のむし歯状態かもしれません。黒い虫歯は大人に多くゆっくりと進行しますが、白いむし歯は痛みもなく早く進行してしまいます。乳歯は歯がやわらかいので早く進行する白いむし歯が多いのです。
フッ素はむし歯菌の活動を抑制する働きを持っているため、むし歯の予防処置に用いられています。乳歯や軟らかい生えたての歯は酸に弱く溶けやすいため、お子さまのむし歯予防に有効な処置です。高濃度のフッ素を直接歯に塗るフッ素塗布をおこなうことで、お子さまの歯をむし歯になりにくい強いものにします。 フッ素は生えたばかりの歯に塗布することが重要です。この時期の歯はフッ素を取り込みやすいため、3~6ヵ月毎定期検診の際にフッ素塗布をおこなうことで段階的にむし歯の予防効果を高めます。
歯を削ることなく予防できる シーラントはむし歯が出来やすい奥歯の溝にシールをしてむし歯を予防する処置です。奥歯は歯ブラシが当たりにくいので、カスや菌がたまりやすくむし歯になりやすい場所です。その溝をあらかじめ埋めておくというのがシーラントの考えです。シーラントは歯を削ることがないので痛みがなく、お子さまでも安心して処置ができます。しかし、生活していく中でシールが剥がれることもありますので、定期的に検診をしてメンテナンスや正しい歯みがきを継続する必要があります。
①食べる時間を決める ごはんやおやつの時間を決めることで、だらだら食べない習慣を作りましょう。また、おやつは極力砂糖が含まれていない、歯につきにくいものを選ぶとよいです。飲み物も、ジュースやスポーツドリンクを避けて、お水やお茶、牛乳などにしましょう。
②食後にうがいをする 毎食後に歯みがきをすることが好ましいですが、大変なお子さまもいると思います。その際は、食後にうがいをすることで、口の中に食べ物やカスが残りにくくなります。
③フッ素の入った歯磨き粉を使う 普段使っている歯磨き粉をフッ素配合のものに変えるだけで、再石灰化を促し、むし歯を予防することができます。
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