予防歯科では、歯が痛くなってから治療するのではなく、痛くなる前に虫歯や歯周病などの歯の病気を予防します。そのためには、自宅で行うセルフケアと歯科医院でのプロによるケアの両方がとても大切です。
セルフケアだけでは、歯と歯の汚れを完全に取り除くことができません。歯と歯の間や歯と歯茎の間などに、どうしても歯ブラシの毛先が届かなくて磨き残しが出来てしまうからです。磨き残しはやがて歯垢になり、時間がたつと歯石に変わります。歯石は歯ブラシで取り除くことは出来ない上に、表面がデコボコしていますので、細菌の恰好の棲みかになり、新しい歯垢もつきやすくなります。これがむし歯の大きなリスクになります。
取り除けなかった汚れを専用の機器を使用することで、口腔内がきれいになり、細菌の数が減ることで、むし歯や歯周病にかかりにくい良い環境が整います。
歯を失う主な原因は3つあり、「むし歯」「歯周病」「かみ合わせによる歯の破折・破損」です。これらの原因を起こさないために、普段から健康な歯や歯並びを維持していくことが大事です。
予防歯科で大切なことは、「むし歯ができない」「歯周病を発症・進行させない」環境を作り、予防することが目的と考えています。
現在虫歯や、歯周病の方は治療を行った後、再発しないよう予防を行って行くことをおすすめいたします。
むし歯や歯周病の予防は、ご自宅でのセルフケアと、プロフェッショナルケア(歯科医師や歯科衛生士によるケア)の両方を行うことで効果が得られます。
「歯」は身体の組織の中で唯一再生しない組織です。削ったり抜いたりすると、元には戻らないのです。歯の治療は大切なことですが、健康な歯を保ち、自分の歯を守る『予防歯科』はとても重要です。
歯科医院で定期的にクリーニングを受けるのなら、毎日の歯磨きは少し手を抜いても大丈夫なのでは?と思う方がおられますが、それは間違いです。
歯科医院でのクリーニングは3~4ヶ月に1度ですので、それまでの間はご家庭でのセルフケアをしっかりと行い、むし歯や歯周病になりにくい生活習慣に変える必要があります。
セルフケアや新しい生活習慣とは以下のようなものです。
歯科医院での定期健診(クリーニング)では、以下のようなことを行います。 定期検診で虫歯や歯周病の有無や症状、進行具合をチェックする 必要に応じてブラッシング指導 メンテナンス(歯のクリーニング、歯石取り) フッ素塗布
予防歯科先進国のスウェーデンでは90%以上の人が歯の定期検診やメンテナンスを行い、定期的に歯のクリーニングを受けていることによって、70歳になった時も歯を残すことができています。
それに比べて、まだまだが予防歯科が普及していない日本では、残念ながら失う歯のほうが多くあります。
ご自分の歯を守り、1本でも多くの歯を残すためには、定期的な検診やクリーニングが重要になってきます。
痛くないのに定期検診に通うのは、受診の度にお金がかかるから、トータルで見るとお金がかかっているんじゃない?と思われる方もいらっしゃると思いますが、実は定期検診に通っている方がトータルの歯科治療費を抑えることができます。
例えば、一度むし歯になり小さい詰め物をした後、
・通院しなくなった場合
再治療を数年ごとに何度か繰り返すことになります。その度に歯を大きく削り詰め物も大きくなり、治療のための費用も高くなってしまいます。
・通院していた場合
一度詰め物をしたまま現状維持し続けることができます。何かあれば早期発見できて、悪化する前に治療が可能ですので、治療時間・回数・費用をトータルで抑えることができます。そして、なにより患者さん自身が痛い思いをする回数も少なくなります。
歯科医院での歯科衛生士による歯のメンテナンスを行うことにより、口腔内がとてもすっきりして、歯の表面もツルツルして、お茶やコーヒーによる歯の着色も落ちてきれいになります。
フッ素は、歯を硬く強くし、むし歯になりにくくするためのお薬です。
方法はフッ素を歯の表面に塗ります。フッ素塗布は定期的に塗布することが有効です。
プラークコントロールとは、歯に付着したプラーク(歯垢)の量を減らすことです。
プラーク中の細菌が産生する「酸」や「毒素」がむし歯や歯周病の主な原因となるため、プラークコントロールをしっかりと行って細菌の数を減らせば、むし歯や歯周病を予防・改善させることができます。
スケーリングとは、歯根表面のプラーク・歯石などを除去する事をいいます。
除去する事により歯茎の炎症を和らぎます。
歯石の表面はザラザラしているためプラークが付きやすく、付着したプラークが落ちにくくなります。
歯石は一度取ってもしばらくすると再形成されるため、定期的に歯科医院で取ってもらう必要があります。
歯石を取ることでプラークが付きにくい状態にし、歯周病の改善を行います。
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